弁護士は逃げる婚約者を離したくない
シャワーを浴びて汗をかいたであろう躰をさっぱりとさせて着替えると、レトルトのおかゆを温めて食べることにした。

片手鍋でお湯が沸くのを待っている間に振り返ることと言えば、夢の内容だった。

「そう言えば、何かどっかであの川を見たことがあったな…」

テレビかネットの記事で見たのか、それともどこかへ旅行に出かけた時に見たのか…。

沸いたお湯の中にレトルトのおかゆを入れて温まるのを待っている間に器とレンゲを取り出した。

「アチチ…」

器の中に温めたばかりのおかゆを入れると、それをテーブルのうえに置いた。

「いただきます」

両手をあわせると、レンゲでおかゆをすくって口に入れた。

「うん、美味い」

たまに食べるから美味しいんだよね、うん。
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