弁護士は逃げる婚約者を離したくない
食べ終わった器とレンゲを洗ってスポーツドリンクを飲んで一息をついていたら、夢の中に出てきた男の子のことを思い出した。

「そう言えば…」

夢の中のあの子、宇大と同じ青灰色の瞳をしていたな…。

彼以外で同じ瞳の色をしている知りあいはいない。

そもそも、子供の知りあいもいない。

何となく気になって、私は枕元で充電をしていたスマートフォンを手に取った。

今の時間は…仕事かな?

電話だと出れない可能性もあるし、邪魔しちゃいけないと思ったのでメッセージを送ることにした。

『宇大さんのおかげで調子がよくなりました

食べ物を置いてくれてありがとうございます』

書いたばかりのメッセージを送信した。

すぐに次に送信するメッセージを作成した。
< 67 / 82 >

この作品をシェア

pagetop