弁護士は逃げる婚約者を離したくない
お互いの祖母同士が決めた許嫁だとか顔をあわせることになって、宇大につきあっている人がいることがわかって婚約破棄をお願いしたけど、結局のところは私の勘違いだった。

水族館でデートをしたと言えばデートをしたけれど…婚約破棄をお願いするつもりで宇大につきあっただけなので、あれをデートと呼べるのかどうかはわからない。

「私は宇大が嫌いなのか？」

弁護士と言う職業に高身長でイケメン…と、世の中のハイスペックを全て集めたような存在である彼を私はどう思っているのだろうか？

宇大は私そのものにひかれたとか何かよくわからない答えを出してきたし、わからないままでいいとか何か言ってきたし…。

「好きなのかどうかと聞かれたら…いや、嫌いって言う訳でもないんだけど」

そう呟いたところで答えが出ないことはわかっているんだけど。
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