絶望のち愛
なにもかもあきらめた私。


「中村さん、リハビリ行きましょう。」
看護師が声をかけてくる。

「・・・」
たぶん、聞こえているが、
理解しようと出来ない。

「中村さん、少しでも体動かさないと、動けなくなっちゃうよ。」

「・・・どーせ、動けない」

「そんなこと無いよ。リハビリすれば、歩けるようになるよ」

「・・・歩ける?それが何?バレーできなきゃ、意味ない。出ていって。」

「でもね。このままじゃ」

「うるさい!出ていってって、言ってるでしょ!」

私は布団を頭から被る。
被るといっても、右手は使えないし上手には被れていない。
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