紳士な副社長からの求愛〜初心な彼女が花開く時〜【6/13番外編追加】
再び緊急事態です
「……深町さん、その紅茶、めちゃくちゃ渋そうな色になってるけど大丈夫?」
「……えっ?……わっ!ボーッとしてたら蒸らし過ぎました!」
慌ててティーパックを取り出せば、マグカップの中の液体は確かにだいぶ渋そうな茶褐色をしていた。
頑張った時とか疲れた時とか、後は気合いを入れたい時なんかに飲む、とっておきの秘蔵っ子が……。
しょうがない、ミルクを多めに淹れて中和しよう……。
和泉さんの出張、元カノとの遭遇、そして比呂さんからの指摘により、思いがけず和泉さんへの気持ちを自覚してしまった翌日、金曜日の午後。
今日は同じ課の営業事務の子が1人体調不良で欠勤だったため、午前中はその分の業務が回ってきて怒涛の忙しさ。お昼も自分のデスクでコンビニのおにぎりを齧っただけ。
おかげで余計なことを考える暇もなかったから良かったものの、午後からは比較的落ち着いてしまい、パソコンに向かうもどうにも集中力が続かない。
昨日あれこれ考えて、寝付けなかったせいもある。
だから一度頭をリセットするために給湯室でお気に入りの紅茶を淹れていたところ。
いつの間にかやって来ていた加藤先輩に指摘されて、ようやくいつもよりも濃い香りを立ち上らせていた紅茶に気づく。
「……えっ?……わっ!ボーッとしてたら蒸らし過ぎました!」
慌ててティーパックを取り出せば、マグカップの中の液体は確かにだいぶ渋そうな茶褐色をしていた。
頑張った時とか疲れた時とか、後は気合いを入れたい時なんかに飲む、とっておきの秘蔵っ子が……。
しょうがない、ミルクを多めに淹れて中和しよう……。
和泉さんの出張、元カノとの遭遇、そして比呂さんからの指摘により、思いがけず和泉さんへの気持ちを自覚してしまった翌日、金曜日の午後。
今日は同じ課の営業事務の子が1人体調不良で欠勤だったため、午前中はその分の業務が回ってきて怒涛の忙しさ。お昼も自分のデスクでコンビニのおにぎりを齧っただけ。
おかげで余計なことを考える暇もなかったから良かったものの、午後からは比較的落ち着いてしまい、パソコンに向かうもどうにも集中力が続かない。
昨日あれこれ考えて、寝付けなかったせいもある。
だから一度頭をリセットするために給湯室でお気に入りの紅茶を淹れていたところ。
いつの間にかやって来ていた加藤先輩に指摘されて、ようやくいつもよりも濃い香りを立ち上らせていた紅茶に気づく。