紳士な副社長からの求愛〜初心な彼女が花開く時〜【6/13番外編追加】
青天の霹靂とは、こういうことを言います
「……灯さん、ちょっと待って下さいっ」
「(げっ………)」
あれから1ヶ月半ほどが経ち、忙しくて外にランチに出られなかった日を除いて、水曜日はほぼ毎週和泉さんとふじさわ食堂でランチを共にしていた。
今日はその水曜日。
キリのいい所まで仕上げた見積書を保存し、スマホはワイドパンツのポケットに。そして何の特徴もない黒の皮財布を手に「よし」とランチに向かおうと立ち上がりかければ、隣の珠理ちゃんにガシッと腕を掴まれ引き止められた。
「今日こそはせめて、せめてリップだけでも塗らせて下さいっ!」
そう言って珠理ちゃんが、自分のポーチから出したらしいゴールドのパッケージのリップを片手に私へ迫ってくる。
「えー、だからいいって別に。ご飯食べるだけなんだし」
「良くありませんっ!いくら場所が大衆食堂だからって、イケオジとランチってことを忘れないで下さい!これは最低限レディーとしての身だしなみです!」
若干、いや、かなり身も心も引きながら答えれば、くわっ!と目を見開いた珠理ちゃんにさらに迫られてしまった。
お、おおう……、レディーとしての身だしなみと来たか……。
でも薄いとはいえ一応メイクはしているんだから、レディーの身だしなみ的にはセーフと思うんだが……、ダメなの?アウト?
「(げっ………)」
あれから1ヶ月半ほどが経ち、忙しくて外にランチに出られなかった日を除いて、水曜日はほぼ毎週和泉さんとふじさわ食堂でランチを共にしていた。
今日はその水曜日。
キリのいい所まで仕上げた見積書を保存し、スマホはワイドパンツのポケットに。そして何の特徴もない黒の皮財布を手に「よし」とランチに向かおうと立ち上がりかければ、隣の珠理ちゃんにガシッと腕を掴まれ引き止められた。
「今日こそはせめて、せめてリップだけでも塗らせて下さいっ!」
そう言って珠理ちゃんが、自分のポーチから出したらしいゴールドのパッケージのリップを片手に私へ迫ってくる。
「えー、だからいいって別に。ご飯食べるだけなんだし」
「良くありませんっ!いくら場所が大衆食堂だからって、イケオジとランチってことを忘れないで下さい!これは最低限レディーとしての身だしなみです!」
若干、いや、かなり身も心も引きながら答えれば、くわっ!と目を見開いた珠理ちゃんにさらに迫られてしまった。
お、おおう……、レディーとしての身だしなみと来たか……。
でも薄いとはいえ一応メイクはしているんだから、レディーの身だしなみ的にはセーフと思うんだが……、ダメなの?アウト?