NIGHT&KNIGHT
light








「……よるくん。も、だいじょうぶ」


ひとしきり泣いたあと、なんだかいまさら恥ずかしくなって。


身を離そうとしたわたしの背中に腕がまわった。




「や、待って。もうちょっと抱き締めさせて」

「ど、どうして……!?」

「俺がそうしたいから」


べつに変な意味はないだろう。ないと思う。

……たぶんない。


ただぎゅっと、つよく、ひときわ強く、よるくんはわたしを抱き締めたあと。


すこしして「よし」とわたしから身体を離した。




「さすがにずっと外にいると寒くなってきたな。そろそろ入ろうぜ」

「……ん」

「つか、いま何時? 3時かー」


なんか腹減らねぇ?と。


よるくんが目を向けたのは、地面に落ちているキャンディだった。


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