消えないで…僕の初恋



靴箱の陰から
出ていく勇気がない私。


二人の会話が気になって
さらに耳をダンボに。



「でも渚のやつ
 学校で姫野と絡んでなくね?」


「それ、俺も思った。
 今日も亜美ちゃんと帰っていったしな」


「ホントに姫野のこと
 惚れてんのかねぇ?」


「んなわけあるか。
 渚見てれば分かるだろ?
 幼なじみに一途だすぎなんだよ
 あいつは」


「だよな?
 じゃあなんで姫野に告ったわけ?」


「幼なじみを嫉妬させて
 自分に振りむかせる作戦だろ?」


「自分から告っといて
 本命との恋が叶ったら
 姫野をふる気かよ?」


「渚っていい奴だけど
 幼なじみのこととなると
 人格変わるよなぁ」



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