消えないで…僕の初恋


「ななっ
 渚くんこそ…大丈夫?」


「僕は姫野さんの
 心配をしてるんだよ」



お互いの息がかかる
顔同士の距離が近くて

渚君の真剣な瞳が
私に突き刺さってきたから


「わっ…
 私は大丈夫です」


ドキドキに耐えかねた私は
渚くんの胸元から逃げ出し
立ち上がっちゃった。



「うわあぁ!
 なな…なんか僕もごめん!」


渚くんも急に取り乱し

真っ赤な顔で立ち上がって
視線を泳がせているから

余計に私の心臓が
ピョンこらピョンこら
暴れだしちゃった。



いい…今の抱きつきは事故だよ。

確実に事故だけど


渚くんに
抱きしめられちゃったぁぁぁ。

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