もしも半分生きた人生をやり直すことができたら。
3ステージ目は、魂の入れものを精査する湖、「天音湖」(あまねこ)
天界では、人間界で魂が入る身体のことを魂が宿る入れもの、宿体(しゅくたい)と呼んでいます。人間界で借りた宿体は必ず、神に返さなくてはならないルールです。その身体に破損があれば修正し、また人間界で使えるように宿体を癒し、再生する場所が天音湖です。担当する神は龍の神、ドラコー。
ドラが神秘の鱗で宿体を再生します。全く同じ顔、身体のかたちをした者が生まれないようにしていますが、宿体はリサイクルしている為、似ている人間がごく稀に生まれることもあります。
もし、いかなる理由であれ、宿体に破損や損傷があれば、魂の身を削るという代償を支払い、癒す必要があります。しかし、被害者である場合や自然災害などに非がある場合は罰せられず、相手(加害者)が亡くなった際、その者に代償が発生し、魂が苦しむことになるでしょう。

4ステージ目は、今世に生きた魂のクリーニング屋さん、「雅ノ花園」(みやびのはなぞの)
絶対神である宇宙神のウニは、神にあらがう魂を嫌います。今世で覚えている経験や感情を元に、意志を持って反抗してくる魂は容赦なく罰してしまうのです。
担当する神は水晶の神、クリュスタッル。クリュによって、清らかでまじりけがないく、雑多なけがれが一切ない魂にする為、記憶、感情、経験など、人間界で得たもの全てを透明な水晶で吸収し、埃を払い、聖水が流れる水晶の中ですすがれ、灑掃(せいそう)されます。そうすることにより、純粋無垢な魂に戻るのです。
水晶の吸い取りや聖水のすすぎが甘い場合、前世や胎内記憶が残ったままの人間が生まれたり、前世での恐怖体験を魂が覚えており、理由も分からず恐怖を感じる人間が生まれたりすることに繋がります。
< 29 / 46 >

この作品をシェア

pagetop