もしも半分生きた人生をやり直すことができたら。
6ステージ目のウニのいる階が最上階です。

その下に3つの世界に進む階段があります。それぞれ、7番は天神界(てんしんかい)行き。人間界でカルマをクリアし、位が上がった魂が神様になれる世界です。
8番は天国界(てんこくかい)行き。人間が想像する所謂天国の世界です。幸せであたたかいイメージがありますが、純粋無垢の魂に浄化されいているので、天国界の出来事を来世まで覚えていることはできません。神のお手伝いをするか、ぷかぷかと天空を浮いているくらいしかできることはありません。魂たちは雲の上から「来世のお母さん、あの人がいいなー」とか「あの子前世のきょうだいだったりして」なんて話をしているみたいです。
9番は地界(ちかい)行き。地界には生まれ変わることを決断した魂がだけが進める地上の世界です。
雲の上から人間たちが暮らす地上に続く滑り台を利用し、この世に生まれることができます。平均約40週(280日)かけて地界へ滑り落ちていきます。
6ステージ目でウニは伝えませんが、ダイスの出目が出ないなどトラブルがあれば死産や流産、中絶などにより、地上に生まれることはできません。
それでも母や父に何か思いを伝えたいと地界行きを選ぶ魂の子もいるのです。

最後の10ステージ目は、亡くなった子どもの魂を供養する雲の上にある天界です。
滑り台を転げ落ち、生まれることが出来なかった魂を拾い集め、一緒に「悠久ノ舘」に行けるように供養するところです。
担当する神は空の神、カエル。
カエルによって救い取られた魂を浄化し、悠久ノ舘に送り届けます。しかし、10のステージから5のステージへの道のりは遠く険しく、2億年かかると言われています。何億年も生まれ変わることができない為、6のステージにいるウニに年齢を表す数字を言われない魂は、地界行きを諦めるのですが、どうしても生まれることを望む魂は覚悟をもって奇跡を信じ、地界行きを選択するのです。カエルはリスクを背負い、生まれたかった魂をなぐさめ、痛みや傷を癒し、何億年もかけて5のステージへたどり着くようお手伝いをしてくれています。
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