一匹狼の君と私
「どうしたの?早く入ろうよ」
いつも通り、何食わぬ顔で男と遊んで
お金を稼いで。
そんなはずだったのに。
どうして、いつも誰とも話さない龍斗君が……ホテル街に居るの?
今、このホテルからでてきたよね?
そのホテルにはℓσνє HOTEL と書いてある
誰がどう見たってホテル
世間一般的に言うとラブホというのだろうか。
「美璃亜ちゃん?どうしたの?ホテル入ろうよ」
『あっ。ごめんね、入ろ〜』
「何か考え事でもしてたの?」
『う、うん。少しだけ!でも大丈夫だよ』
「?何かあったら言ってね」
『ありがとう』
「ねぇ美璃亜ちゃん。シャワー浴びよう」
『うん、そうだね』
ホテルに入って部屋まで来た
私はどうでもいい男と体の関係を持ってお金を貰っている
男は性欲を満たして
私は金銭的に余裕を持って
どっちも損得がない様に。
これなら不満を言う人はいない
「美璃亜ちゃん。シャワー空いたよ」
『ありがと〜。美璃も入ってくるから待っててね』
「可愛いね、待ってるよ」
『て、照れちゃう。お世辞でもありがとう』
「お世辞じゃないよ」