一匹狼の君と私

でも、どうしてさっきは綺麗な女性と歩いていたの?



距離だってすごく近かった





小さい頃から私は龍斗くんのことが好きだった


最近ぴょんと出てきたようなやつになんて取られたくない





私の方が龍斗くんのことを知ってるに決まってる



「美璃亜ちゃん…?さっきから変だよ。」


『そ、そうかな?普通だと思うよ?』


「やっぱり美璃亜ちゃん体調でも悪い?」


『うん』


「え、もっと早く言ってよ。今日はタクシー代出すから帰りなよ」


『あ、ありがとう…』



咄嗟についた嘘


少し申し訳なさもあるけど…



「これ。じゃ、これで帰って?」


『…か、帰りたいけど、食費もまともに取れないの、、だから帰れない』



なんて冷静に考えたらおかしい嘘を…



「美璃亜ちゃんがそんなに大変だったなんて…こ、これ!20万あるからこれで生活してよ」


『そっ、そんなの悪いよ…』


「気にしないで。人助けだと思ってる。それに今日は美璃亜ちゃんと過ごせて楽しかったし」



『そう言って貰えて良かったですっ。美璃も楽しかったです!』






だけど、これで稼げる




今日は朝に1人と今1人で合わせて30万って所かな


40は欲しかったけど




明日の夜、頑張るしかないかな






普通に高校生だから学校があるから休日は1日、平日なら半日



これが私の日課





毎日違う男と歩いて、お金を稼いで。


これで、いいんだ───────
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