【完結】一途な想いは彼を狼にする
「一方通行の想い」
梅雨に入り、外は雨が降っていた。
暇を持て余して涼介の家に転がり込んだ私は構ってくれない涼介にちょっかいをかけていた。
涼介とは家族ぐるみで仲が良く、幼い頃から一緒に遊んでいた。
そんな私はずっと涼介に片思いをしている。
「ねぇ、涼介ってば〜!」
「はいはい、なんだよ」
仕方ないな、と言わんばかりの表情に少しムカついた。
「好きなの、付き合って!」
「丁重にお断りします」
「なんでぇ!?」
今日も、涼介に私の想いは伝わらないようです。トホホ……
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