大好きだった人
私は知っちゃいけないことなの...?

「斗真が、なに...?何か知ってるの...?ねぇ菜々ぁ!」

私は無我夢中で菜々の方を揺すった

「...ごめんね」

なんで謝るの...?

これじゃあ...これじゃあ

-昨日と同じじゃない...!

「違うよ...謝って欲しいんじゃないの、何か知ってるんじゃない?」

「梨奈...」

私の名前を呼んで俯いた菜々

数十秒後菜々が顔を上げ口を開いた

「私は確かに梨奈が知らないことを知ってる
でも、それは私の口から言えるようなことじゃないの
ごめんね...ごめんね梨奈...」

-菜々の辛そうな顔を見て我に返った

私なにやってんのよ...

菜々にこんな顔させて、傷つけて、責め上げて...
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