iDOLの恋人~好きになった人は超有名人でした~
プロローグ
『莉奈。ちゃんと見えてたよ。』
『テオも近くってとてもよく見えた。あんないい席用意してくれてありがとう。』
『久しぶりなのに…当たり前だよ。ほんとはね…』
『ほんとは?』
『いや…ちがうんだ。えっと…リオ元気?』
『うん。めちゃくちゃ元気!』
『そうか。久しぶりに…リオに会いたいな…日本にいる間に1回行くから。』
『えっ?それは危険じゃない?』
『なんとかするから。また連絡する。絶対行く。ちょっとまずい。切る…』
イキナリぷつりと途絶えたスマホから『ツーツーツーツー…』と無機質な音が響いていたけど、耳の奥に残っている、低音で温かみのある大好きな声がわたしの心の奥をあったかくしている。
つい2時間前に終わったライブの興奮がまだ身体を高揚させていて、胸がウキウキザワザワしてる。
2年ぶりに生で見た仕事中のテオ。
メイクばっちりで金髪にカラコン。
キレキレのダンスに美しくブレない音程で歌い上げる歌。
低音から高音まで2オクターブの音域を奏でるその声音。
そして、いつ覚えたのか、色気ダダ洩れの仕草とキラースマイル。
自分の全部がもってかれてしまうんじゃないかって思ってしまうほど、衝撃的にカッコよくて、素敵で…今や、日本に、いや世界に知らない人はもはやいないんじゃないかっていうくらいの人気を醸すsuperKPOPアイドル。
それが、わたしがずっと恋してる男の子『テオ』の正体だ。
『テオも近くってとてもよく見えた。あんないい席用意してくれてありがとう。』
『久しぶりなのに…当たり前だよ。ほんとはね…』
『ほんとは?』
『いや…ちがうんだ。えっと…リオ元気?』
『うん。めちゃくちゃ元気!』
『そうか。久しぶりに…リオに会いたいな…日本にいる間に1回行くから。』
『えっ?それは危険じゃない?』
『なんとかするから。また連絡する。絶対行く。ちょっとまずい。切る…』
イキナリぷつりと途絶えたスマホから『ツーツーツーツー…』と無機質な音が響いていたけど、耳の奥に残っている、低音で温かみのある大好きな声がわたしの心の奥をあったかくしている。
つい2時間前に終わったライブの興奮がまだ身体を高揚させていて、胸がウキウキザワザワしてる。
2年ぶりに生で見た仕事中のテオ。
メイクばっちりで金髪にカラコン。
キレキレのダンスに美しくブレない音程で歌い上げる歌。
低音から高音まで2オクターブの音域を奏でるその声音。
そして、いつ覚えたのか、色気ダダ洩れの仕草とキラースマイル。
自分の全部がもってかれてしまうんじゃないかって思ってしまうほど、衝撃的にカッコよくて、素敵で…今や、日本に、いや世界に知らない人はもはやいないんじゃないかっていうくらいの人気を醸すsuperKPOPアイドル。
それが、わたしがずっと恋してる男の子『テオ』の正体だ。
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