iDOLの恋人～好きになった人は超有名人でした～

「相手に…されなくても…僕の心の支えだから莉奈とは関係を切るつもりはない。」

「それに彼女を絶対に無下に捨てるような真似はしないと誓え。お前が彼女を無下に捨てれば、事務所はおまえを見捨てることになるだろう。」

見据てるという言葉に一瞬反応しそうになったが、それだけは自信があった。莉奈を捨てる事なんてあるわけがない。僕が捨てられることがあったとしても…。

「そんなこと。あり得るわけないだろ？」

「ならばいい。この関係は絶対にバレないようにしろ。それだけは注意するんだ。明日は事務所から車を出す。ホテルの裏口から出すからスーツに着替えて待ってろ。帰りも朝の6時に迎えをやる」

「マジかよ。」

「ああ。テオは大事なドラマも控えてる。今ばれたらまずい。それにおまえがどうするつもりか知らないが、結婚したいなら当分はできないぞ。そのへんはわかっておけ。」

結婚？そんなことまで考えてるわけないだろ。
何しろ僕は莉奈と男女の関係じゃない。
親友なだけだから…。
少なくとも莉奈はそう思ってる。

それでも事務所が支援してくれるならまだ少しは進展したなと…思った僕だった。