iDOLの恋人~好きになった人は超有名人でした~
「莉奈ちゃんとお似合いっす。」

「え?マジで?そう思う?」

そういわれると食いつく僕。

「はい。身長差もぴったりだし、2人ともシュッてしてて、できる男女って感じっすよ。」

「できる男女…」

僕はできる男じゃないけどね…
勉強なんてできたためしがないし…
僕ができることはダンスと歌と演技だけ…。

けど、2人の関係を誰にも言えない以上、誰かに見られることもないわけで、そうなるとお似合いとか言ってもらえることもないから、たとえお世辞であってもお似合いといってもらえることは嬉しい。

「うらやましいなぁ。俺もがんばんなきゃ。」

亘くんはひたすらお似合いだとかうらやましいとかイケメンだとかいいながら帰っていった。

莉奈は弟を見送ると、今買ってきたらしい食材を冷蔵庫にしまいこんでいる。

2人きりになったことに意識が集中する僕。

「今日は、和風ハンバーグにするね。」

冷蔵庫の下の引き出しを開けて野菜をしまっている莉奈の長い髪がハラハラと肩を覆うと我慢できなくなって冷蔵庫を締めて立ち上がった莉奈をぎゅっとひきよせて抱きしめた。

「会いたかったよ。莉奈。」

莉奈のにおいが鼻腔をくすぐる。
1か月前にかいだにおいだ。
そのときを思い出してとても官能的な気分になる。

「テオ。」

莉奈がぎゅっと両手を僕の腰に回した。

「わたしも会いたかった。」

そのまま当然…
莉奈の寝室に直行した。

うーん…。
これ、もっと前から莉奈とやっておくべきだった。
とっても…いい。

何もかも…いい。

なんで今までやらなかったのかなぁ…。

もっとやりたいなぁ…。

欲望のままに莉奈とずっとつながってたら、気づいたら朝だった。
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