iDOLの恋人~好きになった人は超有名人でした~
「あー。それ、この間ドラマで共演した、ミン・ユナじゃないんすか?」

「あー。あの美女ねぇ。韓国女優は美人だよねー。ありゃお似合いだわー。」

「この間撮られてましたよね。写真。」

え?

「あー。韓国の雑誌載ってたって聞きました。僕も。手繋いでデートしてるやつ。」

なんて?
手繋いで…?

チーン…。
終了のお知らせ…。


やっぱり、わたしなんて女優さんにはかなうわけないよね…

はぁ…

顔には出さないように注意しつつ、必死で前向いて、それでもやっぱりテオ見てたらカッコよくて、とろけそうになる。

仕事中のテオはホントに輝いてる。

きっとホントに仕事が好きなんだよね…テオは…。

ずっと…SEVEN EYESで大好きな仲間たちと活動できますように…

撮影は順調に進んでるようで、少し休憩だと監督らしき人が声をあげたところで、テオはスタッフの人たちに流暢な日本語で労いの声をかけてからメンバーとハイタッチしたりして楽しそうだ。
こちらには気づいてない。

その中で、マネージャーらしい人がメンバーのジュリに声をかけて何か説明したらしく、横にいたテオとともに顔を上げると視線を彷徨わせ、こちらを見た。
一瞬…目が合った。

少しだけ眉が上がったような気がした。けど、流石プロ。たぶんテオの表情の変化には誰も気づいてないだろう。
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