iDOLの恋人～好きになった人は超有名人でした～

とてもやるせない気持ちだったけれど、テオが心変わりしたのだし、どうしようもない。
残りの休暇は地獄の日々になるだろうが、海外出張でかなり疲れも溜まっているし、エステでも行こうかと計画しつつ、最後にテオに『今までありがとう。部屋においた荷物はこちらに送ってください。わたしもまた整理して送るね。』と短いメッセージをLINEで送信すると、スマホの電源を切った。

はぁ…
終わった…。

ソファにどっかり腰を下ろすと、リオがにゃーおと近づいてくる。

「キミの飼い主様はもうここには来ないんだよ。リオ。ごめんね。これからはわたししかいないけど…かわいがってあげるから我慢してね。」

そういうと久しぶりにリオを抱きしめて眠った。

眠りは浅くて、ろくに寝た気もしなかったけれど、それでもリオがあったかくて少しは救われた気がした。

はぁ…。