競馬場で騎手に逆プロポーズしてしまいました。
さくらくんは男性としてやや標準的な身長だけど、やっぱり競馬の騎手だけあってすらりとした体型だ。日頃からしっかり鍛えていそう。
(ちっちゃな頃は私とそう変わらない身長だったのにな……)
「もう落ち着いた?」
急にさくらくんが振り向くから、彼をじっくりと観察してた私は飛び上がりそうなくらいに驚いた。
「あ、う…うん。もう大丈夫」
ペットボトルの麦茶をごくごく飲んで、もう落ち着いたってアピールをしておく。
現実に、もう呼吸も落ち着いてる。
「よかった。熱中症になっちゃいけないからね」
ほっとしたのか、さくらくんは安堵の笑みを浮かべる。春のように穏やかな微笑みに、また顔と頭の熱が急上昇。熱くなる頬を冷やしたくて、ペットボトルのお茶を当てておいた。