競馬場で騎手に逆プロポーズしてしまいました。
「あははっ!なにか深刻な事態と思えば…なんだ!幸せ太りかあ」
しまいにはおなかが痛い!なんて笑い転げる由良先輩……。
「ひ、ひどい……私、真面目に悩んでるんですけど!」
バカにされたように感じて抗議すると、由良先輩は涙を拭いごめん!と謝ってはくれたけど。なんか軽い。
「まあ、今まで競馬に興味無かったら仕方ないわ。これから気をつけるんだね」
「は、はい!」
改めて由良先輩に注意をされて、そういえば自分の無理解が原因だと思い知る。
「競馬の騎手もアスリートなんだから、体調と体重管理は厳密にしないといけないんだよ。メンタルも強くないと……常に落馬の危険もあるんだから。知らなかった、じゃ済まないこともある。知らないなら知ること、理解するようにしなきゃね。アタシが知ってる事ならなんでも教えたげるから!」
「は、はい!よろしくお願いします!!」
由良先輩にペコリと頭を下げて、お願いをした。
そうだ、知らなきゃと思う。自分からさくらくんのいる世界を知って彼を理解しなきゃいけない。
(うん、頑張るぞ)