競馬場で騎手に逆プロポーズしてしまいました。
由良先輩のツテのおかげで、さくらくんの搬送された病院がわかった。幸い日曜日だったこともあり、由良先輩の運転する車で新潟へ急ぐ。
ただ、搬送されたことがわかっただけで容態はわからない。
(お願い……どうか無事で……神さま、お願いします…)
最悪な想像がぐるぐると頭を巡る。涙があふれて止まらない。
(さくらくん…さくらくん!やっぱり…ダメだ。私は…何があってもさくらくんが好き。別れたって…大好きだ)
諦められ、無かった。
今まで自分はダメだ、と諦めることに慣れてきたけど。さくらくんは…さくらくんだけは諦められない。誰にも渡したくない!そんな風に強く思うなんて、生まれてはじめてだった。
(さくらくん……もし無事なら、好きだって言おう。フラれても、あきらめないから!)