極秘懐妊だったのに、一途なドクターの純愛から逃げられません
そんな駿も、私が高校生になった頃には中学生。
それまでかわいい弟のようだった見た目が会うたびに変わっていき、いつの間にか私より背も高くなった。

「まぁた女の子に告白されたんだって?」

勉強もできて運動神経もいい駿は女子からモテモテで、いつも人気の的。
その噂は私の耳にも入ってくる。

「うるさいなぁ。ほら、美貴の好きなパン買ってきたぞ」
「うわー、ありがとう」

体調不良で休みがちな私と学園のアイドルのような駿。
一見釣り合わないように見える私達は、親に隠れてお互いの家を行き来するようになっていた。
どちらからともなく手をつなぐようになり、キスをするのも自然な流れ。付き合おうと言われたことはなかったけど、いつも一緒にいた。
幸せだった。まるで子供のおままごとのような恋でも、楽しかった。
いつまでもこの時間が続いて、ずっと側にいられるものと信じていた。

そんな私たちに事件が起きたのは、私が高校2年駿が中学3年の時。
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