迷信を守らず怪異に遭遇し、必死に抵抗していたら自称お狐様に助けてもらえました。しかし払う対価が、ややエロい件についてはどうすればいいのでしょう。
対価は添い寝(四)
「っいってー。おい、一応神の一種だって言ってるだろう。そう何度も足蹴にするなよ」
「発育途中だって言ってるでしょ。それに女子高生と添い寝なんて、もう一生出来ないかもしれないのよ」
「ったくしょうがねーなぁ。今回だけだぞ。夜行くから、窓開けとけよ」
「そんなこと言って、興奮して鼻血出さないでね」
「ばーか」
強い風が吹き抜け目を閉じた瞬間、シンの姿はまた忽然と消えていた。
ただ約束は守ってくれる。
そんな気がした。
ただこのそわそわした気持ちのまま、どうやって夜まで過ごそうか。
考えれば考えるほど、頭の中はそのことで埋まっていった。
「……やめた。コンビニ行こ」
諦めて私は歩き出す。
後ろの竹林でシンが呆れている姿がなぜか思い浮かび、思わず自分でもおかしくなってきた。