淋しがりやの足跡
「ゲームとかしてるとさ、いろんなお話に出会えるんだ。良質なストーリー構成のゲームをクリアした時、オレいっつも感動して手が震えるよ」
「そうか」
史郎さんは興味深い様子でうなずく。
「オレが感動した分、今度は誰かの心を動かしてみたいんだ。……おじいちゃんと同じ『学校の先生』って答えられなくてごめんね」
草一はそう言って、申し訳なさそうな表情になった。
史郎さんは、
「応援してるからな」
と、草一の頭を撫でる。
「百花は?」
私も気になって、百花の顔を覗きこむ。
百花は、
「えー?」
と、困った顔。
「……リ、リフレクソロジー」
と、呟いた。
リフレクソロジー?
聞いたことある単語。
何だったかしら?
「……足の裏のマッサージなんだけど……」
誰も何も言えずにいると、百花が説明してくれた。