淋しがりやの足跡
買っておいたプリンとジュースを、4人でのんびりと、食べたり飲んだりした。
「百花と草一は元気なのか?」
史郎さんが正代に尋ねる。
百花と草一は正代の子どもで、私達の可愛い孫だ。
「元気、元気!百花は相変わらずド派手だし、草ちゃんは相変わらずゲーマーなのよ」
正代がカラカラと明るく笑う。
「草ちゃん、受験生でしょ?大丈夫なの?」
行恵が空になったプリンの容器をナイロン袋に回収しながら聞く。
正代はケロッとした表情で、
「大丈夫みたいよ?あの子、昔から要領が良いというか……。ゲームばっかりしてるんだけど、A高の合格圏内にいるらしくて」
と、答えた。
「A高?県内トップの進学校じゃない。すごいのね」
「本当、誰に似たんだか。受験もゲームみたいだね、とか言いだすんだから。我が子ながら驚くことばかりよ」
行恵と正代が楽しそうに笑っている。
私はどこか冷めた気持ちで、ふたりをぼんやり見ていた。