4番目の彼女
8.土曜の夜
”ピンポーン”
約束の土曜の夜、徹志くんの家を訪ねインターフォンを鳴らすや否や、勢いよくドアが開けられた。
久しぶりに見るその顔は……目の周り真っ黒アイライナーメイクの徹志くんだった。
「どうしたのその顔!」
「ごめん。今日イベントだったんだ。メイクも落とさずさっき帰ってきたところ」
「間に合ってよかった」といったとおり、帰った来たばかりなのだろう。玄関に置かれたままの大きなバッグの上にはアウターとパーカーが無造作に投げられている。
「そういうメイクして踊ってるんだね、へぇ」
「大会とかだとしないけど、今日はショーケースだったから。……変?」
「ううん、カッコいいよ」
メイクをした徹志くんは、それこそモデルかロックスターかという容姿で素直にカッコいいと思う。その顔で私の顔を覗き込まれると本気で照れてしまうからやめて。赤くなった耳触るのもやめて欲しい。そんなに嬉しそうにされたら、愛されてると勘違いしてしまいそう。
「ごめんね、顔洗うからちょっと待ってて。ついでにシャワーも浴びていい?」
「どうぞどうぞ」
玄関を入ってすぐの洗面所の扉を開けると、徹志くんはおもむろにメイク落としオイルを手に取った。
「あ……」
約束の土曜の夜、徹志くんの家を訪ねインターフォンを鳴らすや否や、勢いよくドアが開けられた。
久しぶりに見るその顔は……目の周り真っ黒アイライナーメイクの徹志くんだった。
「どうしたのその顔!」
「ごめん。今日イベントだったんだ。メイクも落とさずさっき帰ってきたところ」
「間に合ってよかった」といったとおり、帰った来たばかりなのだろう。玄関に置かれたままの大きなバッグの上にはアウターとパーカーが無造作に投げられている。
「そういうメイクして踊ってるんだね、へぇ」
「大会とかだとしないけど、今日はショーケースだったから。……変?」
「ううん、カッコいいよ」
メイクをした徹志くんは、それこそモデルかロックスターかという容姿で素直にカッコいいと思う。その顔で私の顔を覗き込まれると本気で照れてしまうからやめて。赤くなった耳触るのもやめて欲しい。そんなに嬉しそうにされたら、愛されてると勘違いしてしまいそう。
「ごめんね、顔洗うからちょっと待ってて。ついでにシャワーも浴びていい?」
「どうぞどうぞ」
玄関を入ってすぐの洗面所の扉を開けると、徹志くんはおもむろにメイク落としオイルを手に取った。
「あ……」