4番目の彼女
「じゃあ、俺はこれで。高橋さん、つかさちゃん、イベントの件よろしく頼むね」
そう言って筆耕室を去ろうとした林さんに、私は差し入れで借りたままだったステンレスボトルを差し出した。
「あ、林さんコーヒーの差し入れありがとうございました。ボトルお返ししそびれててすみません」
差し出したボトルを眺めると、林さんは不思議そうな顔をして言った。
「それ、俺のじゃないよ」
「あ、それ兄の物じゃないですか。ダンススクールのオリジナル品なんで。ほら、ここにネームが」
私の手のボトルを覗き込んだつかさちゃんが、指をさす。確かにブルーのボトルにはダンススクールの名前と『T.AIZAWA』と刻印されていた。
あのコーヒーは、徹志くんからの差し入れだったんだ。
徹志くんは中学の文化祭の時もこの前の宛名書きの時も、見守って私を支えてくれてたんだな。
やっぱり好きだ。
この気持ちをちゃんと認めよう。
次に会ったら、『好きだ』と伝えたい。
「高橋さん。じゃあ、早速なんですけど、打ち合わせお願いします。えっと書道のパネルとパフォーマンスで使う紙の相談で……」
そう言って筆耕室を去ろうとした林さんに、私は差し入れで借りたままだったステンレスボトルを差し出した。
「あ、林さんコーヒーの差し入れありがとうございました。ボトルお返ししそびれててすみません」
差し出したボトルを眺めると、林さんは不思議そうな顔をして言った。
「それ、俺のじゃないよ」
「あ、それ兄の物じゃないですか。ダンススクールのオリジナル品なんで。ほら、ここにネームが」
私の手のボトルを覗き込んだつかさちゃんが、指をさす。確かにブルーのボトルにはダンススクールの名前と『T.AIZAWA』と刻印されていた。
あのコーヒーは、徹志くんからの差し入れだったんだ。
徹志くんは中学の文化祭の時もこの前の宛名書きの時も、見守って私を支えてくれてたんだな。
やっぱり好きだ。
この気持ちをちゃんと認めよう。
次に会ったら、『好きだ』と伝えたい。
「高橋さん。じゃあ、早速なんですけど、打ち合わせお願いします。えっと書道のパネルとパフォーマンスで使う紙の相談で……」