今夜、私は惑わされる。







「なな。ごめん、ちょっと待ってて」


「分かった」



浅羽くんは雑貨屋さんに入っていった。


私と浅羽くんはパンケーキを食べた。


浅羽くんったら、甘いものが苦手なはずなのに、私の食べたいパンケーキを注文してくれて、優しいな。



「あの、すいません。」


「はい?」



黒縁メガネをかけた男の人に声をかけられる。



「……広末七葉さんですか?」


「そうですけど……っ!」



後ろから誰かに掴まれる。


そして、布で口を覆われる。


誰か……!


周りを見渡しても、誰もいない。



「あさ…は…



名前を呼ぼうとしたところで、意識が途切れた。







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