今夜、私は惑わされる。
闇の王子に助けられた少年
「おい!今日はもってきたんだよな?」
「……」
「なんかしゃべれよ?!あ?」
やばいよ……凄いことになってる。
学校の校舎裏、一人の眼鏡をかけた男の子が胸ぐらを掴まれていた。
「本当は持ってんじゃねーの?」
「……持ってないです」
金髪、耳には沢山のピアス。
胸ぐらを掴んでいる人は、そんな見た目をしている。
それに、一人ではない。
同じような金髪の人達が沢山いる。
「なあ、お前ら。こいつやってやろうよ」
きっと、沢山居る中のリーダーなのだろう。
ドンッ……
男の子が壁に突き飛ばされ、顔を殴られる。