ライム〜あの日の先へ
「クレアちゃんのお迎えきました」
別の保育士がクレアを呼びに来る。
クレアは迎えにきた母親を見るなり、急に大泣きして抱きついた。
「あら、あら、紅麗愛ちゃん、どうしたの?」
「クレアちゃん、ハルトくんの遊んでいたおもちゃを取り上げて、ハルトくんを突き飛ばしたんです」
保育士はクレアの母に説明をしている。
「うちの子がそんなことをするはずありませんわ。失礼ね」
「今回はハルトくんに怪我がなくて幸いでしたが……」
「だから、うちの子はおとなしくてそんなことしません!逆にその男の子が紅麗愛ちゃんのおもちゃを取り上げようとしたのならわかりますけど」
大声を上げる母親を見て、鈴子は熱を出したあの雨の日を思い出す。
この母親が制止を振り切って車を勝手に止め、わがままを言ってクレアを車に乗せるのを手伝わせた。
自分勝手なところは娘と似ている。
「言いがかりもほどほどにしてくださる?
ちょっと、スクール長を呼んで。あなたじゃ話にならないわ」
気づけば保育士は言い負かされてしまっている。うつむいて肩を落とす保育士の前でクレアの母は、スクール長を高らかに呼んでいた。
「はいはい、どうしました?」
あまりの騒ぎにスクール長が対応してくれた。
別の保育士がクレアを呼びに来る。
クレアは迎えにきた母親を見るなり、急に大泣きして抱きついた。
「あら、あら、紅麗愛ちゃん、どうしたの?」
「クレアちゃん、ハルトくんの遊んでいたおもちゃを取り上げて、ハルトくんを突き飛ばしたんです」
保育士はクレアの母に説明をしている。
「うちの子がそんなことをするはずありませんわ。失礼ね」
「今回はハルトくんに怪我がなくて幸いでしたが……」
「だから、うちの子はおとなしくてそんなことしません!逆にその男の子が紅麗愛ちゃんのおもちゃを取り上げようとしたのならわかりますけど」
大声を上げる母親を見て、鈴子は熱を出したあの雨の日を思い出す。
この母親が制止を振り切って車を勝手に止め、わがままを言ってクレアを車に乗せるのを手伝わせた。
自分勝手なところは娘と似ている。
「言いがかりもほどほどにしてくださる?
ちょっと、スクール長を呼んで。あなたじゃ話にならないわ」
気づけば保育士は言い負かされてしまっている。うつむいて肩を落とす保育士の前でクレアの母は、スクール長を高らかに呼んでいた。
「はいはい、どうしました?」
あまりの騒ぎにスクール長が対応してくれた。