ライム〜あの日の先へ

バードライム 心がとらわれる


鈴子の通う学校では現地のアメリカ人だけでなく、世界各国の留学生が友達だ。

友人たちは勉強に恋愛に勤しんでいる。
だが、鈴子は恋愛に関してはあまり積極的ではない。

グループで遊んでいる間はいいのだが、二人きりでデートとなると今一つ。
ぐずぐずと行先一つ決められない、お金がないからとデートをなるべく安く済ませようとしたり、色々な過程をフッとばして体の関係を迫られたり。
これまで鈴子に言い寄ってきた男の子達には、いずれもがっかりさせられた。


この日もまた、そんなガッカリデートの帰りだった。
同級生に紹介されたアメリカ人の男の子と、ロサンゼルスで有名なデートスポットである天文台に行った。
本来ならクリスマス間近の綺麗な街並みが展望できるはずだった。
だけど天気に恵まれず、景色はいまいち。しかも、帰りのバスが来ないというトラブル。
彼はイライラを鈴子にぶつけ、隙あらば鈴子の体に触れようとするし、本当につまらなかった。

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