社長っ、このタクシーは譲れませんっ!
 

 結婚式の日の回想をしていた千景は、

 おっと、仕事中、これ以上引き止めては、と気づき、
「じゃあ、なにか小冊子に載せられそうなビッグイベントとかあったら教えてください」
と言って去ろうとしたが。

 その瞬間、総務にパタパタパタッと走ってきた女子社員がカウンターからみんなに向かい叫んだ。

「大変ですっ。
 今、社食に……っ」

 なにごとっ? と彼女の周りに律子たちが集まってくる。




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