たとえ、この恋が罪だとしても
「わたしたちふたりで、世界をあっと言わせましょう」
 
 紗加はシャンペングラスを少し持ちあげて、くっと一気に飲み干した。
 
 さて、仕事はこのくらいにして、この後はお楽しみが待ってる。
 シャンペンでほろ酔い加減の紗加の全身から、隠し切れない欲望が妖しく匂い立っている。
 
 おれはそっと近づくと、その細い肩に手をかけた。
 「瀧人…」
 
 首筋に唇を這わせ、爪を立てて背すじを撫で上げると、つぶやきはすぐに吐息に変わっていった……
 
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