たとえ、この恋が罪だとしても

***

 ジープがホテルの駐車場に吸い込まれていく。

 もう、迷いは一切なかった。

 部屋に入るなり、ふたりともコートを脱ぎすて、歩きながら口づけを交わした。

 ベッドの置かれた部屋に入るなり、安西さんはせわしなくわたしのセーターとスカートを脱がせた。

 おたがいに焦がれていた。
 しおれた花が水を欲するようにおたがいを欲していた。

 一刻も早く、彼の体温をじかに感じたかった。
 そうしないと命が尽きてしまいそうだった。

 安西さんは自分の服も剥ぎとると、手早く自分の分身に覆いをかけ、わたしの下着に手をかけて引き抜いた。

 真上に彼の顔があった。目を見かわした瞬間、彼がいっきにわたしの中に入ってきた。

 それほど、ふたりとも切羽詰まっていた。
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