たとえ、この恋が罪だとしても
 少しかすれた色めいた声で安西さんがつぶやく。

「また……欲しくなってきちゃうじゃない」
 安西さんの手がわたしの肩に触れ、静かに押し倒される。
 
 彼の舌が首筋をさまよいはじめる。
 そっと、舐めあげられたり、ときおり少し強く吸われたり。
 背中がぞくぞくしてきて、思わず身をよじる。

 そんな反応が彼をまた刺激して、今度は指先が胸乳を弄りはじめる。

 尖った先端をさすられると、身体の奥深くで得体の知れない何かが蠢きだす。

 わたしは思わずびくっと身をこわばらせる。
 
「こうされると、気持ちいい?」
 恥ずかしさに震えながらも、わたしは小さくうなずいた。

 安西さんはふっと微笑みをこぼし、「じゃあ、これは?」と言って、
 今度は右胸の乳暈を舌でやさしく舐めあげてきた。

< 178 / 182 >

この作品をシェア

pagetop