たとえ、この恋が罪だとしても
「……あん」
 指とは違う湿った感触に、新たな快楽を掘り起こされて、自分とは思えないような声を出てしまう。

 ふわふわと宙に浮き上がっているような覚束なさに全身が支配される。

 彼の唇はしばらくそこに留まっていたが、顔をあげて、今度はじっと見つめてくる。

「頬が上気して薄紅色に染まってる。ああ、カメラに収めたいぐらい綺麗だ」
 そんなことを言いながら、彼の手はわたしの足をさすりあげてくる。

「でも……やっぱり誰にも見せたくない」
 太腿に置かれていた手に力が加わって、左右にゆっくりと押し開かれた。
 
「あっ……いや……」
 思わず閉じようをすると、さらに強い力で押さえられてしまう

「そう? そんな蕩けそうな声出してるのに?」
 そして、少し意地悪な口調でそんなことを言われる。
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