たとえ、この恋が罪だとしても
昨日はわたしの実家をふたりで尋ねた。
うちの両親は、俊一さんのご両親以上にこの結婚に大賛成だった。
食卓には見たこともない豪勢なおせち料理が並んでいて、それだけで母のはりきりが伝わってきた。
そうやって、周りが祝福してくれればくれるほど、わたしの心には暗い影が差す。
秘密を抱えている心苦しさにじわじわと蝕まれていく。
「お姉ちゃん、なんかヘンだよ? もうすぐ結婚するハッピーな女って感じがぜんぜん伝わってこないんだけど」
ふたりきりになったとき、3歳年下の妹がこっそりささやいた。
どきっとした。
昔から妹は勘が鋭い。
「うーん。そうね。正直ちょっと不安もあるかな。結婚していきなり知らない土地に住むことになるし」
「ああ、マリッジ・ブルーってやつね」
妹はわたしの話を鵜呑みにしたようだった。
当たり前だ。まさか俊一さん以外の男の人を想って悩んでいるなんて、妹ですら思いもよらないだろう。
うちの両親は、俊一さんのご両親以上にこの結婚に大賛成だった。
食卓には見たこともない豪勢なおせち料理が並んでいて、それだけで母のはりきりが伝わってきた。
そうやって、周りが祝福してくれればくれるほど、わたしの心には暗い影が差す。
秘密を抱えている心苦しさにじわじわと蝕まれていく。
「お姉ちゃん、なんかヘンだよ? もうすぐ結婚するハッピーな女って感じがぜんぜん伝わってこないんだけど」
ふたりきりになったとき、3歳年下の妹がこっそりささやいた。
どきっとした。
昔から妹は勘が鋭い。
「うーん。そうね。正直ちょっと不安もあるかな。結婚していきなり知らない土地に住むことになるし」
「ああ、マリッジ・ブルーってやつね」
妹はわたしの話を鵜呑みにしたようだった。
当たり前だ。まさか俊一さん以外の男の人を想って悩んでいるなんて、妹ですら思いもよらないだろう。