たとえ、この恋が罪だとしても
 わたしが答えるまえに、紗加さんが安西さんの隣に来て、そう言った。
「ひどいなあ、紗加まで」

「さあ、そろそろはじめましょう。今日は忙しいわよ」
「ああ、そうだな。おふたりとも、今日はよろしくね」

 安西さんはカメラのほうに向かっていった。

 わたしも最初の衣装を着るために紗加さんの後に続いて、事務所に入っていった。
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