さあ、離婚しましょう  始めましょう
※※
重たい……。

なんとなく寝苦しさを感じて私は目を開けた。ブラインドから差し込む明かりが眩しい。
結構眠ったかも。思ったよりお酒飲みすぎたかな……。

「そうだな」
心の声が音になっていたようで、私はビクリと肩を揺らして振り返った。

そこにはあくびをしながら、気だるげな表情をしている尋人。
そこでよみがえる昨日の記憶。私は思い出して真っ赤になった後、一瞬で背筋が冷たくなる。

「あれ? あの、昨日って私……」
寝室に運ばれて服を脱がされた記憶までははっきりとある。そして初めてかと問われたことも。
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