さあ、離婚しましょう 始めましょう
「せっかくのふたりの時間なのに、あいつらの心配ばっかじゃん」
「尋人……」
確かに尋人が家に来てから、私は佐和子たちの話ばかりをしていた。
「なんとかしてやりたいって思う弥生の気持ちもわかる。でも、あいつらだって大人だ。俺たちみたいに自分たちで解決しないといけないんじゃないか?」
諭すように言われ私は反省する。確かに自分が今幸せで、なんとなく罪悪感があり、どうにかしたいという正義感を持っていたかもしれない。
「そうだね」
明るい声で尋人の腕の中で答えれば、尋人が「よし!」と私の頭をポンと撫でた。
「さあ、飯たべよう」
そういうと、尋人と週末にどこに行こうとか、テレビをみて楽しい時間を過ごした。