さあ、離婚しましょう 始めましょう

「ねえ、みて弥生。めっちゃテンション上がる！」

佐和子の言葉に私も周りを見回して楽しくなってくる。
二週間後、仕事がひと段落し私たちはテーマパークにいた。
佐和子のいう強制的というのがこれなのだが、私はそんなことを忘れて目の前の光景に心を奪われていた。
仕事が忙しいのはもちろんだが、やはり好きな人と一緒にきたい。そんな可愛
らしいことを思っていた時期を通り越し、だんだんと足が遠のいていたが、四人で来れた私は嬉しくて仕方がなかった。

「ねえ、佐和子！　あそこみて！」
声をかけると、佐和子はいきなり私の耳元に顔を寄せる。

「ねえ、弥生、ちゃんとお泊りの準備してきたのよね？　ちゃんと勝負下着？」
こそこそと話ていると、ため息交じりに後ろから抱き寄せられる。