さあ、離婚しましょう  始めましょう
「本当に楽しい」
ニコニコしながらオムライスを運んでいた私だったが、ホテルに入りお互い別々の部屋の鍵をもらったところで我に返った。

そうだ、佐和子に相談してお膳立てをしてもらったのだ。気合を入れて下着もつけてきたし、身体のお手入れもばっちり。
そこまで考えて私は自分が汗でベタベタなことに気づく。

下着も汗臭くなっているのではないか。はしゃぎすぎた自分を今更後悔しても遅い。

尋人が予約してくれた部屋は、テラスがありそこから目の前にパークが見える最高の部屋だった。
シックな落ち着いた部屋の中にも、随所にキャラクターがいて本来ならばテンションが上がるところだった。

でも、今はそれどころじゃない。
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