【完結】和菓子職人との恋は、甘いようで甘くない?
呆れたように私を見る悠月さん。
「……すみません、でした」
「勘違いするな、俺は別に怒ってる訳じゃないからな。……ったく、そんなに無理して。俺に無理するなって言っておいて、自分が体調悪くするなんてバカか。……心配するだろうが」
「え……?」
悠月さんが、私を心配してくれてるの……?てっきり、怒ってるのかと思ったのに……。
「お前、俺が帰ってたらずっとあのまま誰にも見つからずにいたんだぞ?……感謝しろよ、俺に」
悠月さんからそう言われて、私はすごく反省した。
「はい……。ありがとうございます、悠月さん」
あれ、でもなんかこの状況って……。なんか一年前に似てる?
「でももう、熱も下がったみたいだし。 良かったな」
「……はい。ありがとうございました」
私ってば、悠月さんに迷惑ばかりかけてしまってる。……本当にどうしようもない、私。
やっぱり私には、悠月さんを好きに資格なんてない。悠月さんからしたら、私なんて……。
「今日は店も休みだし、このままゆっくり寝てろ。雑炊でも作ってきてやるから」
「え、悠月さんが……?」
「他に誰がいるんだよ」
そ、それは確かに……。えっと、ってことは……?