【完結】和菓子職人との恋は、甘いようで甘くない?
ま、まさか今私たち……二人きりってこと!?
な、なんてこと……!!
「あ、やっ、だ、大丈夫です!もう治りましたから!」
今こんな状況で二人きりなんて、私の心臓が持たないって……!!
「バカ!何言ってんだ! まだ治ってねぇだろうが!」
だ、だって今二人きりのままでいたら、私!心臓がドキドキしてきっと恥ずかしくて、悠月さんのもっと意識しちゃうもん!
ダメダメ!そんなのダメ!!
「ほ、本当に大丈……きゃっ!?!?」
布団から出ようと私は、布団に足を取られそのまま躓く。そしてそのまま、悠月さんの方へとダイブしていくのだった。
「あぶねっ……!!」
ドサッ……!
「いってっ……」
私はそのまま、悠月さんの体に抱きとめられてしまった。
「ゆ、悠月さん!大丈夫ですか!?」
や、やだ!私ったら……!!なんてことを!
「お前……大人しくしてろっての!」
「す、すいまっ……え!?」
だけどそのまま、悠月さんは私を離さないように抱きしめてくる。
「ったく……お前は、俺をどれだけ心配させる気なんだよ」
「すみません……」
やってしまった。これで完全に、悠月さんに嫌われた……。どうしよう……。