ご近所の平和を守るため、夫のアレが欲しいんです!
 すっかりあちらのペースでいいように翻弄されていると、ふわりとパジャマの上から乳房を包まれた。目線を下に落とすと、彼の腕が見える。

 手首に、静脈が青く透けて見える。全体的に骨と筋肉を感じさせる、男らしい腕。特に肉体は行使しない事務系サラリーマンの夫だけれど、そんなことは関係ない。こういう時に見る男の体に、私の女の部分が反応するんだ。

 やわやわと胸を揉まれ、先端が立ち上がってくる。寝る時にブラジャーを付けない派だから、パジャマと肌が直接擦れ、刺激される。

「紗江、どうする? このままここでする?」
「ぃや、ベッド行く……」

 舌ったらずで鼻にかかった甘えた声。普段は割と冷静なタイプと思われているのに、このギャップに自分でもびっくりだ。でも、そうさせてるのは慶一さんなんだから、責任取ってもらいましょう。そう開き直れるくらいには、この状況にも慣れた。

 ふらふらと寝室に入ってベッドの上で正座になると、ボタンを外す。そこまでやって、はいって腕を広げると、慶一さんが脱がせてくれた。さすが、阿吽の呼吸。

 すでにもう彼は全部脱いでいて、私の上半身をぎゅっと抱きしめる。触れ合う素肌の感触が気持ちいい。

「下、自分で脱いで」

 そう命令する慶一さんの声がちょっと掠れた感じでめちゃくちゃ色っぽくて、キュンってした。胸の奥もだけど、お腹の奥も。

 脚の付け根がどんどんと潤って、ズボンとショーツを脱ぐと糸引いている感触がした。その不快感が嫌が応にも期待感に変換される。慶一さんも分かっているようで、片手は乳を揉んで、もう片手をそっと股に差し入れた。

「凄い、もう濡れてる」
「あんっ!」

 そう言って、かぷっと耳たぶを噛むから、思わず嬌声を上げてしまった。
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