排球の女王様~私に全てを捧げなさい!
決勝戦
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12月3日決勝当日の朝。
12月初めの冷たい空気を吸い込み、白い息を吐き出す。良く晴れた空の下に、私達群馬県立犬崎高等学校バレーボール部員達は立っていた。
「みんな、いよいよだね。調子はどう?」
「「ウズウズしてる」」
楽しそうに声をそろえたのは一年生コンビだ。
「ここまで来たんだな」
「なんだか信じられない」
「夢でも見てる気分だ」
祐樹、瑞樹、充が順に呟く。
「夢じゃない、現実だ。俺達はここまで来た。この試合必ず勝つ」
拓真の力強い声に、みんなの背筋がピンッとなる。
「じゃあ行くよ。みんな決勝の舞台、群馬体育館のセンターコートへ!」
「「「「「「うっす!!」」」」」」