排球の女王様~私に全てを捧げなさい!

  *

 そして今日の放課後。

「莉愛、今日って狼栄大学高等学校に行く日だったよね?」

 莉愛は、美奈と理花に呼び止められた。三人はいつの間にか、名前で呼び合うほど仲良くなっていた。

「うん。そうだけど?」

 それを聞いた美奈と理花は何やらうなずき合うと、莉愛の腕を引っ張った。

「莉愛ちょっとこっちに来て」

「私達が莉愛に魔法をかけてあげる」

 理花と美奈に無理矢理椅子に座らせられると、理花が莉愛の髪をほどき、クシでとかしだした。美奈はその隣で自分のポーチから、ファンデーションを取り出し、莉愛の顔に塗っていく。

「莉愛の肌って、凄くきめ細やかでファンデーションのノリが最高なんですけど」

「髪もサラサラだよ。ちょっとアレンジしちゃうね」

 そう言うと、二人はテキパキと仕事をこなしていく。




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