排球の女王様~私に全てを捧げなさい!
そこに赤尾がやって来た。
「あれ~何なに?二人いつの間に仲良くなったんだよ。それにしても犬崎のマネージャーさん、この間と随分雰囲気が違うんだね。誰だか分からなかったよ」
「あはは……そうですよね。友達に男に間違われた高校に行くって言ったら、張り切ってこんな感じにしてくれたんです」
「あの時はホントにごめんね。それにしても、その友達センス良いね」
仲良く赤尾と話す莉愛を見ていた大地が、低い声を出した。
「正隆はあっちに行って練習してろよ」
「ヘイヘイ、邪魔者は消えますよ」
からかっているのか、ニヤニヤと笑いながら赤尾が練習に戻っていった。
「大地も練習でしょ。ほら、早く行って」